他人の行為により病気やけがをしたとき
自動車事故等、他人の加害行為が原因で病気やけがをしたとき、健康保険で治療を受けることができますが、その場合、できるだけすみやかに「第三者の行為による傷病届」を提出してください。
必ず健康保険組合に届出を
第三者行為が原因で病気やけがをしたとき、健康保険で治療を受けることができますが、このような場合、健康保険組合は加害者が支払うべき医療費を一時的に立て替えるだけで、負担した医療費は後で加害者に請求します。
したがって、健康保険で治療を受ける場合は、当健康保険組合にご連絡のうえ、できるだけすみやかに「第三者の行為による傷病届」等の必要書類を提出してください。
自動車事故にあったら
STEP 1 |
できるだけ冷静に ショックで冷静な判断を失うことがあります。できるだけ冷静に対処してください。 |
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STEP 2 |
加害者を確認 ナンバー、運転免許証、車検証等を確認しましょう。 |
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STEP 3 |
警察へ連絡 どんな小さな事故でも、必ず警察に連絡しましょう。 |
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STEP 4 |
示談は慎重に 示談により、損害賠償請求権の一部を放棄した場合、その範囲で健康保険の給付を受けられなくなることがあります。後遺障害等で後から治療が必要になったとき、健康保険が使えないといった事態を避けるためにも、示談をする場合は事前に健康保険組合にご相談ください。 |
第三者行為となる場合
第三者行為の主な事例は自動車事故ですが、次のような場合も第三者行為となります。
- 学校やスーパー等の設備の欠陥でけがをしたとき
- 他人の飼い犬やペット等により、けがをしたとき
- 不当な暴力や傷害行為を受け、けがをしたとき
- 飲食店等で食中毒にあったとき
業務上の事故が原因のときは
業務上あるいは通勤途中に第三者行為が原因で病気やけがをしたときは、健康保険ではなく労災保険が適用となりますので、事業所担当者にお問い合わせください。
- ※業務上の負傷等でも労災保険の給付対象とならない場合は、法人(5人未満の法人除く)の役員としての業務を除き、健康保険の給付対象となります。
健康保険組合の損害賠償請求権の代位取得(健康保険法57条)について
第三者行為による被害者になったとき、治療費などは加害者が負担する損害賠償金から支払われるのが原則です。
しかし、実際には加害者が良心的でない場合や、支払い能力がない場合もあります。また、被害者が自費で治療を受けた場合負担が大きくなりかねません。
被害者が受けた治療費は、健康保険組合が健康保険の範囲内であらかじめ立て替えておき、その後加害者側への請求を健康保険組合が行うことが法律で認められています。
本来、被害者が取得する損害賠償請求権を健康保険組合が取得することから、これを「損害賠償請求権の代位取得」といいます。
下図のとおり、②の書類一式を提出することにより、⑤の治療費の請求権を健康保険組合が取得することになります。
